10代

突然ぶつかった壁(今まで経験のなかったこと)とストレスについて。(10代|おもち)

10代

精神的な苦痛

しんどかった時期について

    高校一年生のお正月、父が突然倒れた。脳梗塞だった。父は昔ヘビースモーカーで、お酒もよく飲み、よく食べるから生活習慣病が主な原因らしい。右半身が麻痺し体を思うように動かせなくなって,また倒れるようなことがあったら次は命を落とすかもしれない、と母が伝えてくれた。私はこんなにも突然父が倒れて、体が不自由になると考えてもいなかったから本当につらかった。父は中古車販売や修理などをする小さい会社を経営していて、仕事への影響(会社を続けられるのか)ももちろんしたが、一番に心配だったのは、父の精神的なショックだった(体を動かせないことによる苛立ち。右利きだったことや、父の大好きな車を運転することがもうできなくなったことなど)。父は一か月ほど入院したが、家で治療していくことを強く望んだので早めに退院し私たち家族は新しい生活を始めることになった。

    家に父が帰ってきて、私は父が本当に変わってしまったと思った。脳梗塞の症状として以前よりも感情が刺激されやすいというのがあるらしく、毎日とてもイライラしていて、今までだったら絶対に怒らないことをとても理不尽な理由で怒鳴り散らかしたりする。食事をとるときは右半身の麻痺の影響で右手が使えず左手でスプーンやフォークを使って食べる。お箸を使って食べられない、お椀も持ち上げれない、うまく口に運べずたくさんこぼしてしまう、この状況が父にはとてもストレスで悔しいことだから、夕食の時間になるといつもイライラして、茶碗をひっくり返したり母に当たったりして、私は同じ食卓で食べるのがストレスになった。突然体が不自由になり今まで当たり前にできていた歩く、寝る、お風呂に入る、食事をするなどたくさんのことが一人ではできなくなったことへの父のストレスやショックを理解することができないことは私や家族にとってしんどかった。そして私にとって何よりつらかったことは、毎日父が泣きながらもう死にたいと言うことだった。

どうやって乗り越えようとしましたか?

    最初に、脳梗塞について何も知らなかったのでたくさん調べた。同じような状況になった方たちのYouTubeの動画があって、私たち家族だけではなくたくさんの人と一緒に立ち向かっていけるような気持ちになった。その動画などを見るまでは、私よりも母が一番つらくてしんどいからと思って誰にも自分の悲しい、つらい、しんどいとかそういう感情を打ち明けることができなかったけど、母や姉に相談することができた。その時にはじめて涙があふれ出てきて、自分の気持ちを話した後は心が軽くなったように思えた。

    脳梗塞について調べていくうちに、リハビリをなるべく早く効果的に行えればまた歩けるようになったり、右手を使えるようになれるという記事をいくつか見つけられた。父と一緒にいろんなYouTubeの動画を見たりまた体を動かせられる可能性があるなどの記事を見たりして、少しずつ父も前向きな気持ちになってきたと思う。

現在はどうですか?

    自分の気持ちを共有したり話したりすることは、本当につらい時やしんどい時に大切なことだったと痛感した。そして、同じような状況を経験した方たちの記事や、動画をみることができたのは本当に救いだったと思う。

この経験から学んだこと

    しんどい時は無理をしない、インターネットの情報に助けられたこと。

悩んでいた頃の自分へ

    自分が悲しいつらいと思っている感情を理解して、家族や友達に相談すること!